【VGC2019】グラードンゼルネアス INC November使用構築 【ダブル】
PJCS参加権利を賭けた第1回目のネット大会INC Novemberで使用し、30/30位という超絶ギリギリラインながらも予選突破した構築を書き残します。
因みに一緒に構築を組んだじーんも10/30位という成績でしっかり予選突破を果たしました。
サンシリーズも終わりルールはムーンシリーズとなってしまいますが、参考と振り返りを併せて是非読んでください。
◆戦績
ROM名:ひな
最終レート:1826 (28勝5敗)
順位:32位(同一ROMが上に2人いるため実質30位) →予選突破
1日目:-
2日目:-
3日目:〇〇〇×〇〇〇〇〇〇10
〇〇×〇〇〇〇〇×〇20
〇〇×〇〇×〇〇〇〇30
〇〇〇33
怠け者すぎて最終日から潜ったら伝説なしの相手に3戦しか当たらずかなり疲れましたが、おかげで少ない対戦数でレートが伸びました。ラッキー!
◆構築経緯
構築が完成するまでの過程がありすぎて綺麗に時系列順でまとめきれなかったので、項目ごとにわけて書きます。
・ゼルネアスの選択
まず、このルールではゼルネアスとガオガエンの2匹が圧倒的に強いと感じていました。
高水準な鋼タイプや毒タイプがいないため、倒すにしても受けるにしてもゼルネアスを非常に止めづらい。
無理に突破しようとするとタイプ上の相性が良く、更に威嚇や猫騙しでも相性が良いガオガエンが立ちはだかります。ガオガエンを早く倒すことはグラードンかカイオーガで行いたいのですが、横のゼルネアスをフリーにしてしまいます。
つまりこのルールは、ゼルネアスを対策する側と、対策されているゼルネアスを使う側、どちらかを選ばなくてはならないと言っても良いほどの強さがあり、僕はゼルネアスを使う側に回ることにしました。
不利状況を一気に捲ってしまうほどのゼルネアスとガオガエンのパワー、僕には使わない理由がありませんでした。
まず、ゼルネアス構築の代表的なメンツにトルネオーガ()とルナゼルネ()があります。
トルネオーガに関しては前の記事でも書いた通り、ミラーマッチへの解答が構築単位で用意しづらい上に数が多く、どうしてもプレイング勝負になる試合が増えすぎることを嫌って使用を避けました。
またゼルネアスとカイオーガの苦手な相手がほぼ同じで、伝説2匹を同時選出しないパターンが少なからず存在することも、伝説2匹ルールにおいて気になるポイントです。
更に増えてきていたルナアーラ+対ゼルネアス枠(ツンデツンデ,モロバレルなど)+カイオーガの組み合わせに不利を取っている点でも使う気にはなれず。
ルナゼルネに関しては採用率トップのガオガエンが本当にめんどくさい。これ以上言うことはないレベルでめんどくさい、以上。
カイオーガもダメ、ルナアーラもダメ、だけど最強生物ゼルネアスは使いたい...ということで、これはもうグラードンに手を出すしかない!
命中率85%の断崖の剣をメインウェポンとするグラードンをWi-Fi大会で使っていいものかという抵抗があったので深く考察してないジャンルでしたが、残された希望なのでとりあえずそれっぽいメンツを引っ張ってきて試すことに。
以下グラードンを触ってみた感想↓
強かった点
- 選出のしやすさがすごい。毎回伝説2匹選出できてパワーを感じる。
- 特性日照りによる晴れでガオガエンの単体性能が跳ね上がる。
- 対カイオーガ構築への勝ち筋の組み立てやすさ。
- 環境に地面技がすごい一貫してる。
- 積んだゼルネアスと並ぶとゲームが終わる。
気になった点
- グラードンをすごい出す=断崖の剣をすごい撃つので外し負けが増える。
- グラゼルネミラーの不毛さ。
- ゼルネアスでジオコントロールしないと素早さが足りない。
まず、この中で特に大事なのが、ガオガエンの単体性能の上がり方。
相手のカイオーガの攻撃で倒れない、晴れフレアドライブが単純に強い、という2点が今までのガオガエンにはないもので、ガオガエンの採用を改めて確信しました。
グラゼルネガエンなんて当たり前の3匹ですが、使ってみることで明確なシナジーの高さに気付けます、大事。
この3匹の時点で十分なパワーを感じたため、グラードンの断崖の剣外し問題やゼルネミラーへの解答(吠えるガエンだけは絶対嫌)などの懸念要素を、残りの3匹で十分に埋めることが可能だと判断して煮詰めることに。
・HD吠えるグラードン
グラードンの単体性能の高さには満足したものの、断崖の剣の外し負けはやはり気になります。
ここで先ほど挙げたグラードンの強かった点を振り返ってみると、「グラードンを毎回出す=断崖の剣を毎回撃たなくてはいけない」という状況が何か違うことに気付きます。
毎回選出できて、ゼルネガエンの単体性能を引き上げられて、ゼルネとのタイプ補完が優秀な伝説
このように整理してみると、グラードンの断崖の剣が強いとは感じておらず(ゼルネと並べばもちろん強いけど)、日照りによるサポートが強いと感じている。
そこでAやSに割いていた配分を慎重HD配分に変更することで後出し&居座り性能を高め、日照りによるサポート役として活躍させる型に振り切ってみました。
206-171-161-*-156-111 ←バケモン数値すぎ...
ダメージ計算をすると晴れ潮吹き2耐え、臆病ゼルネアスのジオコンムンフォ余裕耐えであることがわかってしまい、これで「吠える」を入れたら、日照りでカイオーガの水技を通さない上に、相手のゼルネアスすらも通させない最強の1匹なのでは?と面白半分で採用してみたところ、これが大当たり。
元の圧倒的な物理耐久に加えて同等の特殊耐久まで得たグラードンが一撃で倒れることはまずなく、構築単位で数値が勝っているカイオーガに対してサイクル戦で負けることはほぼなくなりました。
ゼルネアスへの吠えるも想像以上に決まり、サイクルを回す上での障害となる2大超火力のカイオーガとゼルネアスを一挙に解決できる、頼もしいグラードンが誕生しました。
この構築のグラードンは、積極的に断崖の剣を撃つポケモンではなく、日照り+吠えるによってサイクル戦の要となる、新たなグラードンの形です。
・構築変遷
断崖の剣/吠える @半分回復
ムンフォ/シャイン/ジオコン@ハーブ
フレア/蜻蛉/猫 @半分回復
この3匹は確定で、残りの3匹は色々と試しました。
①
初めの形。実はカプ・コケコは最初いませんでした。
グラードンで火力を取らない方がいいとわかりながらも諦めきれず、重力レヒレ展開を組み込んでいます。選出は95%くらいでレヒレガエングラゼルネ。
②
③
レヒレの重力は使わないことが判明したため抜けるも、レヒレ自体はフィールド+凍える風+光の壁+水耐性が優秀だったため残留。
早い段階でコケコが入り、使い勝手の良さとグラガエンとの相性の良さに気づいたため4匹目にほぼ決定。
因みにこの段階ではレヒレも相当確定寄りという流れでした。
④
⑤
グラゼルネガエンコケコレヒレ@1となって、残りの1匹で全対応構築に仕上げなければなりません。5匹固定だと考えが進まないのでコケコかレヒレを外しながら試すうちにレヒレの採用意義に疑問を感じ始めます。
特にレヒレの黒い霧を警戒した相手のゼルネアスの動きが読みづらく、グラードンの吠えるの成功率を下げている要因となっていた事が決め手となり候補から外れる。
⑥
レヒレがいらないとなってからはスムーズで、カミツルギは絶対に違うという確信とDEXオフでのフシギバナの活躍、対トルネオーガゼルネの駒かつレヒレに変わる汎用性のあるポケモンとしてモロバレルという流れで6匹が決まりました。
グラゼルネガエン+フシギバナorカプコケコと選出することが大半で、メインの3匹で足りないSを2匹で補完できていて、かつその2匹が火力を出せるポケモンである点が美しいです。
↓試したポケモンがグラゼルネガエンと噛み合っていた点、噛み合っていなかった点
・伝説を安全に着地させやすい技(光の壁、凍える風)が揃う・水耐性が優秀・テテフ系統に強い
・下からの素早さ操作が安定感に欠ける・低火力なので圧力がない・黒い霧の圧力がある
・猫騙し2枚構築にできる・カミツルギより速い・対ルナアーラでのバークアウトが優秀
・ゼルネアス入りに不安が残る・削れるとスカーフカイオーガが厳しい
・伝説レベルの勝ち筋形成力
・グラゼルガエンはカミツルギが重い上にミラーが発生するので問題悪化・Wi-Fi大会でどこから炎技が飛んでくるかわからない不安
・試したかったという気持ち
◆個別解説
※ダメージ計算はメモ帳からなので見づらいかも※
グラードン@バンジの実
慎重 206-171-161-*-156-111
断崖の剣/剣の舞/吠える/守る
この構築の核ともいえるポケモン。
他のグラゼルネ構築と違うところは耐久だけを伸ばしてサポートとしての役割に徹しているところ。
Wi-Fi大会で断崖メイン構築にするべきではないという思考と、このポケモンの存在でサイクルが回せるようになるという思考、サイクルを回すことで自身のゼルネアスが対策を踏むことなく勝てるという思考が綺麗に繋がったお気に入りの型です。
吠えるがバレていない前提ではありますが、ゼルネアスと組むグラードンとしては最適な型選択をできたと思っています。
A
・200-111ガオガエンに0.75断崖の剣 158-188(79~94%)
・146-96カプテテフに0.75断崖の剣 91-108(62.3~73.9%)
・221-91モロバレルに0.75断崖の剣 96-114(43.4~51.5%)
・207-141ディアルガに0.75断崖の剣 122-146(58.9~70.5%)
・176-110カイオーガに0.75断崖の剣 79-94(44.8~53.4%)
・135-151カミツルギに0.75断崖の剣 58-69(42.9~51.1%)
B
・202リーフブレード 128-152
・233リーフブレード 150-176
・182FLDサイコショック 76-91
・136晴れフレアドライブ 87-103
D
・105草結び 92-110
・167草結び 146-174
・156珠草結び 174-211 15/16耐え
・222晴れ0.75潮吹き 86-104 251/256で2耐え
・201+2ムンフォ 186-218 11/16耐え
・191+2ムンフォ 確定耐え
・189プレートシャレイ 82-97
グラゼルネのグラードンは打点を稼ぐポケモンではなく、ゼルネアスとガオガエンを日照りによって通すためのサポーターだと認識しているため耐久に全振り。 特殊耐久のイメージはH振りカイオーガやHDガオガエンとほぼ同じと考えてもらえればわかりやすいと思います。
オーガルナやオーガゼルネ、ルナゼルネと戦う時に特に高い特殊耐久の恩恵を感じられ、潮吹きだけなら3回後出し可能、1.2シャドーレイなども木の実込確定3耐えという異常な耐久により複数回の攻撃を重ねられなければ突破されません。
主な勝ち方は耐久の高いグラードンとガオガエンの突破に相手がもたつく中で蓄積を重ねながらジオコントロールを確実に通す盤面を作り、削った相手の4匹を+2マジカルシャインで一掃です。相手のカイオーガに常に備える、ジオコントロールを絡めた読み合いを仕掛ける、不用意なジオコントロールを押さない事などが肝心。
火力にまったく割いていませんが、それでもA種族値150は偉大でパワー十分。無振りグラードンの断崖の剣は陽気A252ランドロスの地震より少し強いくらいと思ってもらえれば火力の高さがわかると思います。
-バンジの実 大体の等倍攻撃が食らって4割強なのでものすごい発動する。発動しないで倒れた試合は体感ほぼなし。
INCでは耐久グラードンで詰んでる構築がかなり多いと感じるほどに環境に噛み合ってました。
-断崖の剣 外すと言ってもグラードンの技の中では飛び抜けた性能。
両方に当てなければ負けという盤面を作らなければ寧ろ頼れる技でした。そこまで重要じゃない盤面で両方に当たって一気に勝ちになる試合も多くありました。耐久の高さで試行回数を稼げるので雑な断崖を撃てる状況は強い。
-剣の舞 火力は低くないとは言ったものの、威嚇ガオガエン環境では流石に置物化されるので起点回避のために採用。
自身の耐久の高さで積みやすく、ゼルネアスを立てずともグラードンが全抜きしだすことも珍しくありません。
ゼルネアスに対して横からガオガエンを出しながら剣の舞→次のターンに猫吠えるでゼルネアスを飛ばして、一方的に断崖で押しまくる動きはとても爽快感があります。
-吠える 今回の構築のワンアクセント。
ゼルネアスを対策しながらゼルネアスを使うことが最強構築のひとつだと考えて、それを体現する技。
実際にグラードンを使うと地面技しか押さないことが大半なので技枠が余りやすく、窮屈に感じることはありません。
ゼルネアス入りには基本的にグラードンを前に、ガオガエンを裏に置いて、グラードンが行動しながらガオガエン出し→ジオコンしてきたなら猫吠えるといったように、相手の動きを見てから吠えるで対処します。
比較対象として吠えるガオガエンがいますが、ガオガエンの吠えるは警戒される、技枠が余ってない、決め打ちで吠える動きが必要といった理由で正直嫌いです。しかし、このグラードンの吠えるは警戒されづらい、技枠が余ってる、相手のジオコンを見てから安全に吠えられるというように、多くの問題を解決した運用を可能にしています。
ゼルネアス以外にも露骨なトリルやジガルデにも吠えます。とぐろシードジガルデに吠えると大体降参してくれるので嬉しいです。
-守る サイクルを回す上で後ろのポケモンに負担をかけるべきではない盤面があるので、そのタイミングをずらすために守るは必須。
ゼルネアス@パワフルハーブ
控えめ 217-*-121-187-119-143
この構築のメイン勝ち筋。
このポケモンを如何に安全に着地させて、安全にジオコントロールを積んで、全抜きさせるか、これらを常に考えて立ち回ります。
ゼルネアスはジオコントロールという圧力を常に相手に与え続けるので、立っているだけでも十分強い。
どんなに対策が厚くても、サンシリーズではこのポケモン1強だったと僕は考えています。
C
・200-154ガオガエンにムンフォ 87-103
・176-160カイオーガに+2ムンフォ 166-196
・176-160カイオーガに0.75+2シャイン 105-124(59.6~70.4%)
・207-128グラードンに+2ムンフォ 確定
・221-145モロバレルに+2ムンフォ 91-108(41.1~48.8%)
・213-127ルナアーラに+2ムンフォ 210-247
・135-83カミツルギ@チョッキに+2ムンフォ 107-126(79.2~93.3%)
・146-135カプ・テテフに+2シャイン 124-147(84.9~100.6%)
・204-130ネクロズマに+2ムンフォ 102-120(50~58.8%)
B
・222断崖の剣 253/256で2耐え
・202スマートホーン 134-158
・233スマートホーン 152-182
・182FLDサイコショック 102-121
・229-1メテオドライブ 144-170
D
・222雨0.75潮吹き 確定耐え
・183ムンフォ+0.75マジシャ 確定耐え
S
・準速グラカイ+1
CSからHCからHBまで様々なゼルネアスを試した結果、①断崖2耐え、②潮吹き耐え、③そこそこのS、④できるだけ高いC が欲しいと感じて辿り着いた配分。
ゼルネアスの配分は好みがあると強く思いますが、それぞれ
①②強引な後出し&強引なジオコンを考えて最低限の耐久は欲しい
③この構築ではミラー勝負を仕掛けることがほぼないので最速はいらない&追い風下のカイオーガ抜けたら試合決まるS143
④お掃除マジカルシャインが強いから少しでも突破力を上げたい&削ったガオガエンに耐えて吠えられたら不快 という意図です。
因みにH213-B125ならば222断崖を確定で2耐えするのですが、HP213という数値を見た時の頼りなさにどうしても耐えることができなかったので、ギリギリ妥協できる217-121にして視覚的に自分を安心させる立ち回り強化方法を採用しています。
-パワフルハーブ 必須。
-ムーンフォース ジオコンしたら全員倒せる。
-マジカルシャイン ムンフォ>シャイン>身代わり よって採用。
-ジオコントロール 採用理由。
-守る これ以上欲しい技なし。
カプ・コケコ@雷プレート
臆病 145-*-106-147-95-200
10万ボルト/ボルトチェンジ/挑発/守る
サンシリーズでとても評価していたポケモン。
カミツルギより速く、一般枠でありながら火力が高く、電気の一貫性が高いため、ローリスクハイリターンな行動を取り続けることができます。
耐久が低いという弱点がありますが、グラガエンという高耐久の交代先の存在でカバーできています。
モロバレルやドーブルに対しても、選出するだけで読み合いを拒否できるのが精神衛生上含めてとても使い勝手が良かったです。
・H振りクロバットプレートボチ 確定
・213-110ソルガレオにプレート10万 123-145
・175-161カイオーガにプレート10万 168-200
本当は控えめで採用したいが、エンニュートとアーゴヨンが不安すぎて仕方なく臆病で採用。ついでにグラバナを見て出てくる初手クロバットとの同速に勝って倒せると即勝ちなのも良い。
-雷プレート 一番最初は拘りメガネで、守りたいから命の珠を採用したところかなり感触が良く、その時の技構成を見たら電気技しかなかったので火力も足りると判断してプレートに。
気合の襷はグラードンの日照りと吠えるにより耐えるべき攻撃を上からもらう状況がないので不採用。むしろ猫とか蜻蛉とかに変に怯える思考になってしまう事が無駄に感じました。
-10万ボルト ボルトチェンジで引いてはいけない盤面、プレート+フィールドの乗った火力によるお掃除がとても優秀で切れない。
-ボルトチェンジ サンシリーズのカプコケコの強さを支える技で、この構築においてもとても重要です。
第一にガオガエンにほぼノーリスクで蓄積を入れられる強さ。
ガオガエンに蓄積を入れることはゼルネアスを使う上で非常に重要で、中盤吠えるを持つ可能性があるガオガエンを前に猫ジオコンを押せるかどうかが変わってきます。HDガオガエンは+2ムンフォを耐えながら吠えてくるので、こちらの猫騙しの蓄積だけでは足りません。ですのでボルトチェンジを当てておくことでガエンに猫しながらジオコン→+2ムンフォで倒すという動きができるようになります。
第二に相手のガオガエンによる被害を抑えながらこっちのガオガエンを押し付けられる強さ。
使用率トップの相手のガオガエンの行動すべてに安全択となるのがコケコ交代→ガオガエン出し。相手のガオガエンがコケコにフレアドライブを撃つなら威嚇入った&一方的に猫騙し使えるため有利、猫騙しも素引きで同様に有利、はたきも木の実が落ちるだけで読み合い有利、蜻蛉返りは五分、蜻蛉返りでガオガエンより速い猫騙しが出てきた場合のみ不利といった具合に、ガオガエンにガオガエン出しするだけで大半の選択に有利をつけられます。
このように机上論ではガオガエンをガオガエンに当て続け、相手のガオガエンによる読み合いは避けながらこっちのガオガエンの猫騙しによる読み合いを一方的に仕掛け続ける。
先述した通り相手のガオガエンに触れる回数は1回で良いため、こっちは横にダメージを蓄積することに集中できる。グラードンガオガエンの半分回復木の実を利用して致命傷を避け続け、猫ジオコントロールで勝てる盤面を作ることを意識していればダメージレースが有利に進んでいるはず。ボルトチェンジで突然ゼルネガエンを並ばせることができるのも強み。
長くなりました。感覚を頑張って言語化したので何言ってるかわからなくなってたらごめんなさい。伝えたいのは強いってことです。
-挑発 放電やエレキネット、めざ炎と色々試した結果どれも使わず、最終的にもっとも勝ちを溢さない技として採用。
吠えるグラードンがいたとしても、相手が残り2匹の状況でゼルネアスが出てきてしまっては解決できないので、そこを無理矢理止められるのが偉い。そういう時は挑発+バクア+剣舞とかで大体詰め切れる。
相手のガオガエンに挑発して吠えるを封じ、ジオコントロールできたりと地味に器用。
ゼルネアスに初手挑発してもムンフォ飛んできて倒されるだけなのでそれだけはしないように。
-守る 10万or守るで居座る、ボルトチェンジor素引きで交代という選択肢を広げられる技。
フシギバナ@命の珠
臆病 156-*-103-152-120-145
草結び/ヘドロ爆弾/目覚めるパワー(炎)/守る
主にグラードン構築に出します。カイオーガ構築にもたまに出します。
草毒炎の範囲が広すぎるため刺さってる構築が多く、フシギバナを出せる試合はとても頼もしかった。
性能的にはカミツルギに似てる気がします。メジャーどころの弱点を広く突けて、速くて、タイプ的に倒されづらい。そんなカミツルギと比べて圧倒的に優秀な点がミラーが発生しづらい点で、カミツルギはミラーで負けを呼び込みますが、フシギバナはカミツルギを上から焼き殺せます。
・175-161カイオーガに珠草結び 166-198
・200-154ガオガエンに珠ヘドロ 66-79
最速にすることで準速90族を抜けたり、相手のフシギバナが楽ではない(INC環境では数は少なかったけど)ので同速を仕掛けられる可能性を残せたりと、確定要素ではないにしても勝率が上がると判断しました。
あまり4をH振りにしたのは命の珠反動で生存する確率を少しでも上げたかったから。
-命の珠 気合の襷が最メジャーですが、自分で使うとまったく発動しませんでした。それより技範囲がとても優秀なのにC種族値が控え目に感じたので命の珠。使ってみると命の珠以外ありえないと感じるくらい強い、本当に。
-草結び グラカイの弱点を威力120で突けて強い。
-ヘドロ爆弾 カプとかゼルネアスとか草タイプに弱点突ける上に3割毒。交代で出てきたガオガエンが毒になると幸せな気分を味わえる。
-目覚めるパワー(炎) グラバナの並びでカミツルギに打点あるとないとでは有利関係が違いすぎて個人的に必須。
草毒だけでもグラカイゼルネカプの弱点突けてすごい強そうなのに、炎持ったら更にカミツルギまで弱点突けて最強のポケモンになるため採用し得です。
-守る ものすごいヘイトを集める上に、範囲が広いため失いたくないことが多いので欲しい。
-眠り粉 覚えるという事実はいい。相手が勝手に警戒してくれて動き読みやすかったりするし。でも使ってはいけません。先制催眠は最速で次のターンに起きるので、そのターンを凌ぐ技でしかなく、次のターンから起きるかもしれないというリスクを自分から負います。しかも命中75%なのでその場凌ぎすらできない可能性も低くないです。
眠り粉で一時の快感を味わえるかもしれません。しかし本性は負けを呼び込む技です。ムーンシリーズでもフシギバナが強いと予想されますが、この技だけは使わないことをお勧めします。
ガオガエン@フィラの実
腕白 202-136-132-90-127-87
サイクルから詰めまで、すべてを担う最強万能汎用ポケモン。
語りたいことはカプコケコのボルトチェンジにてすべて書いてしまいました。
・222断崖の剣 168-200
・189不一致珠馬鹿力 169-200
・172不一致+1馬鹿力 178-210(12/16で耐え)
・233不一致聖なる剣 120-142
グライベルの記事でも触れましたがサンシリーズではやはりB振りが強かった。更にこの構築では吠えるグラードンがいるのでガオガエンが特殊火力(ゼルネアス,カイオーガ)に対して無理をする状況が生まれづらいです。
それよりも構築上厄介なソルガレオやラランテス、カミツルギに対して生存率が上がるB振りが噛み合っています。
素早さは環境のHDガオガエンのSが84と予想して、試合中どこかで同速猫を仕掛けられる可能性を残すために87に設定しました。これより速いガオガエンが存在することももちろん承知の上で、最悪の状況下での選択肢を広げるための調整として最低限に留めています。
-フィラの実 サンシリーズでは半分回復木の実1択だとはまったく思っていないものの、ほぼ毎試合選出するので汎用性を考えて落ち着きました。
-バークアウト グライベルの記事でも書いたサンシリーズ評価要素のひとつ。
ルナアーラ構築にグラードンと合わせて有利なサイクル戦を仕掛けられる点や、先発ガエンゼルネから守るバクア→ゼルネ引きでサイクルスタートといった動きの柔軟性も評価しています。
強すぎるが故か命中95%でたまに泣かされる。断崖より外したらマズい。
-蜻蛉返り 最強。いつもお世話になっております。
-猫騙し Fake out pressureが大事。
モロバレル@バコウの実
生意気 221-*-113-105-121-33
草結び/イカサマ/キノコの胞子/怒りの粉
オーガゼルネに対して、相手のゼルネアスに吠えて裏からカイオーガが出てきた場合、グラードンで天候を取り返すのに誰かを切らなければなりません。そのための引き先としての水耐性の必要で採用。
オーガゼルネへの理想の動きは他にもあり、それは「ゼルネアスが積んだ状況でグラードンが相手のゼルネアスに吠える」(すごい考えた)です。その「ゼルネアスが積んだ状況」を作るための枠としても機能します。
最悪吠えて守るモロバレル引きもできて、それ以外の選出でも汎用性が高いため穴埋めではありますが頼もしいです。
C
・176-160カイオーガに草結び 90-108(51.1~61.3%)
・135-152カミツルギに233イカサマ 56-66(41.4~48.8%)
・135-152カミツルギに202イカサマ 48-57(35.5~42.2%)
BD
・222雨潮吹き+177暴風 178-211
・154フレアドライブ 186-218
バコウ込で潮吹き暴風を耐える特殊耐久を確保して残りをBに。B振りのメリットは環境に火力を高めたガオガエンが少ないことからフレアドライブで一発耐える確率を更に上げられる事です。
モロバレル同速で勝ち負け決まる試合が極稀にあるので最遅ドータクン-1までSを上げています。
-バコウの実 オーガゼルネはトルネロスでしかモロバレルを倒せないため飛行半減が刺さる。関係ない試合で叩き落とされると少し恥ずかしい。
-草結び このルールのモロバレルの一番強い攻撃技。サポート特化枠でありながらグラカイを大きく削れるのが偉い。
-イカサマ オーガゼルネに出す以上、カミツルギに対して腐るわけにはいかないので採用。このポケモンがカミツルギに打点を持っていると、カイオーガ構築に対して晴れモロバレル詰めができます。
-キノコの胞子 採用しない理由なし。
-怒りの粉 サポート採用なので必須。
◆選出
vsオートルゼルネ
→
vsオーガネクロ
→
vsルナオーガ(ツンデなし)
→
vsルナオーガ(ツンデあり)
→
vsソルオーガ
→
vsディアオーガ
→
vsモルオーガ
→
vsグラバナゼルネ
→
vs純正グラゼルネ
→
vsグラレシ
→
ゼルネアス
vsLinkYoshiMario
→
vsイベゼル
→
◆終わりに
予選抜け出来る程度の構築ではなく、サンシリーズでWCS行っても優勝できる構築を目指してじーんと一緒に構築していました。構築で手を抜くのって線引きが難しい上に、妥協しだしたらキリがないのでこの取り組み方はとても良かった。拍手。
個人的には世界のメガゲンガー構築くらい煮詰め切れたと感じているので、完成度の面でも非常に満足しています。拍手。
しかし、ボーダー読みにビビって30位ギリギリというのは良くなかったです。ボーダーの伸びが例年に比べ激しくて読みづらかったのはありますが、構築強いんだから信じてもう1戦やれとしか言いようがないです。結果だけ見れば予選突破ですが、運が良くて救われたところが大きいので来年以降の教訓とします。
終わったルールの記事ですが、なにか少しでも参考になれば嬉しいです。
次はムーンシリーズの記事になるか、ウルトラシリーズの記事になるかはわかりませんがよろしくお願いします!
おわり